NGOからIUCNへの書簡:沖縄島北部の世界自然遺産登録に関する問題と提言

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界遺産一覧表への記載に係る国際自然保護連合(IUCN)による現地調査が10月5日から始まっています。

 IUCNから現地調査に派遣される委員に、環境省がユネスコに提出した推薦書やその後の対処についてのNGOからの評価と提言書を、この問題に取り組んできたOkinawa Environmental Justice Projectの吉川秀樹さんとIPPで提出しました。

この文書は、推薦地中の沖縄島北部における問題、特に北部訓練場と返還跡地に関する米軍問題に焦点を置いたものとなっています。
北部訓練場や返還地の存在をないものと扱った最初の環境省の推薦書からは、進歩が見られる再挑戦の推薦書ですが、米軍の管理統合計画の文書を読み、推薦書を読み解いて環境省を追及し、返還地の対処の不備をウォッチしてきた市民やNGOから見ると、未だ多くの問題があります。その問題を指摘し、環境省への提言を示した書簡をIUCNに送りました。

これまで宮城秋乃さんが調査してきた北部訓練場跡地の廃棄物等を視覚化したもの(下記)や米軍の飛行訓練ルートのマップを資料としてつけています。

文書は以下のような構成になっています(和訳はなし。作成予定なし)。
・前回の勧告からの改善点の評価
1)日米政府の「世界自然遺産の推薦についての合意文書」を掲載した。
2)北部訓練場の自然環境についての米軍資料を記載した。

・未だ残る問題点 (7項目の要点
1)返還跡地の状態に関する情報が正確でなく誤解を与える。
2)北部訓練場の訓練・施設の推薦地への影響の情報がない。
3)米軍との連携に関する文書の提示が不適切である。
4)必要な米軍との連携体制をIUCN勧告後にいかに発展させたのかが示されていない。
5)空域の境界がない。
6)保全状態を示す主要指標である生物が少なすぎる
7)高江の生活の質が悪化していることへの議論がない
・提言 (9項目)の要点
1)環境省は返還跡地の短・長期浄化計画を防衛省、米軍と連携して計画し実現すること
2)環境省は防衛省、米軍と連携して北部訓練場の推薦地への影響についての問題に取り組むこと
3)環境省は問題点で指摘されている米軍との文書をIUCNとUNESCOに提供し、公開すること
4)環境省は防衛省、米軍と連携し、北部訓練場の影響評価調査を策定・実施し、影響がある場合は解決策を実施させるようにすること
5)環境省は防衛省、米軍と連携し、森林火災、有害物質の漏出、航空機墜落等の不測の事態に備えた計画を策定すること
6)環境省は防衛省、米軍と連携し、軍事訓練が対象地に侵入しないよう、空域、陸域での明確な境界をつくること
7)環境省は生物多様性の保全の状態を示す指標となる種を増やすこと
8)環境省は防衛省、米軍と連携し、高江や近隣の共同体の生活の質の悪化を軽減すること。環境省は沖縄北部を世界自然遺産登録の過程で、地域の人々の、安全で健全な生活を侵害するべきではないことを認識するべきである。
9)防衛省と米軍を「管理当局の連絡先」の項目に記載すること。

文書はこちらから読むことができます。

北部訓練場返還跡地の「支障除去」成功アピール映像:情報開示請求で入手

The Informed-Public Project(IPP)は、米軍基地の返還跡地の問題も調査しています。

2016年12月に「過半」の4010haが返還された北部訓練場の返還跡地の問題も、限定的な「支障除去」の調査案の文書を入手し、杜撰で短い調査計画の問題を早くから指摘してきました。
また、北部訓練場と隣接する地域での世界自然遺産登録の問題についても、米軍基地ゆえの情報の不透明性や、環境省等が北部訓練場の問題に触れずに登録手続きを進めていこうとする欺瞞についても問題化してきました。

北部訓練場の返還跡地の支障除去は、その後、実質8ヶ月で実施され、そのまま2017年12月に跡地は引き渡されました。
しかし、支障除去の問題は、宮城秋乃さんが現地で調査をし、杜撰な状態を明らかにしていきます。
現在も多くの不発弾、空砲等が続けて発見されています。

また、土壌汚染についても名桜大学の田代豊教授が宮城さんの発見した廃棄物の土壌を分析し、DDTPCBなどの汚染の存在を指摘しています。行政ではなく市民や専門家が事実を明らかにしています。
一方、やんばるを含む世界自然遺産の推薦も、2018年5月にユネスコから登録延期の勧告を受け登録はなりませんでした。
現在、再挑戦をしていますが、上述の支障除去問題はまだ解決されていません。

IPPは、沖縄防衛局への開示請求文書でこの問題を追及していたところ、廃棄物調査の実施計画書で不思議な記述を見つけました。
調査の実施計画書ーつまりまだ調査がされていない段階ーの中に「引き渡し式典」の映像制作が実施される作業の中に入っていたのです。

そもそも調査自体にこのような作業が入りこんでいることも問題であるし、調査もしていないのに問題ない前提で映像制作が予定されているのもおかしな話です。
理由を沖縄防衛局に問い合わせると「仕上げの作業」という説明にもならない説明で答えていました。

ではどんな映像なのかと、映像の開示請求をかけてみました。
下に貼り付けてあるyoutube映像が入手した映像です。
この映像は北部訓練場の引き渡し式典で上映された映像で、「支障除去」がいかにうまくいったかをアピールする内容になっています。映像の中では沖縄防衛局の支障除去調査を監修した東京農工大学大学院細見正明教授が、防衛局に依頼されて専門家としてコメントし、支障除去措置についてのお墨付きを与えています。

映像が示した未来の森と、宮城さんや田代先生が示してきた現実は違いすぎます。

支障除去措置をとった防衛省、その問題には触れないようにしている環境省、そして日本政府が依拠してきた専門家の責任は、どう問われるのでしょうか。 

なお、この動画が情報開示請求の対象であることは、沖縄防衛局から細見教授に文書で伝えてあることも入手文書で確認しています。

沖縄本島中部の有機フッ素化合物(PFAS)汚染:米軍基地と「ごみ山」

沖縄本島中部のPFAS汚染:基地と「ごみ山」
基地以外のPFAS汚染源:「ごみ山」と呼ばれる産業廃棄物処分場

IPPの沖縄県への情報開示請求により、沖縄市池原の通称「ごみ山」と呼ばれる元倉敷環境の産業廃棄物処分場からと考えられるPFAS汚染(PFOA)が明らかになりました。
産業廃棄物処分場もPFASの汚染源の1つです。琉球新報沖縄タイムスで報道されました。

「ごみ山」とは何か。
産業廃棄物処理業・倉敷環境(現・倉敷)が、廃棄物処分場施設内で違法に高く廃棄物を積み上げていたため、その様相から「ごみ山」と呼ばれています。

歴史的経緯、汚染原因についてはまた別に記事を出したいと思います。
この処分場は米軍のごみも引き受けており、業者が不法投棄で営業許可を取り消された2017年には嘉手納基地内でごみが処理できなくなる事態にもなっていました。

この記事で伝えたいことは、嘉手納基地が由来とされるPFAS汚染(PFOSが主)と、産業廃棄処分場由来とされるPFAS汚染(PFOAが主)の場所が非常に近く、中部のこの地域に汚染が集中しているということです。 
また、米軍基地も嘉手納基地のみでなく、嘉手納弾薬庫、トリイ通信施設、キャンプ・シールズ、キャンプ・マクトリアスなど基地も密集していることもわかります。
この地域のPFAS汚染状況を、沖縄県の調査結果を重ねあわせ下記のマップにしました。

その後、沖縄タイムスのジョン・ミッチェルさんの調査報道により、元倉敷環境では、普天間基地の泡消火剤が搬入されていたことが明らかになっています。 

ただし、この図を見ると、比謝川(嘉手納基地由来と推測、PFOS>PFOA)と天願川(産業廃棄物処分場由来と推測、PFOA>PFOS)のPFAS汚染が異なっていることがわかります。必ずしも米軍基地の廃棄物のみが汚染源ではないと考えられます。
PFAS汚染のみでなく、ダイオキシン等も高濃度で検出されているので、包括的な調査、分析、対処が必要でしょう。

廃棄物問題について、業者、沖縄県、ひいては私たち県民がごみの問題を深刻に考えてこなかったかを考えさせる事態です。汚染を軍事基地由来と考えたい力学が働きがちであることについても、一度考えるべきであると思います。

しかし、この小さな脆弱な島で、米軍基地を抱え、そのごみも引き受け、水の安全が脅かされていることは事実です。
中部のこの地域が”Forever Chemical”と呼ばれる浄化の難しい有害物質で汚染され、これだけの負担がかかっていること、島が耐えうる負担を超えているという事実を、このマップで共有できればと思います。

琉球朝日放送(QAB)のニュースでも、この件についてインタビューを受けていますのでぜひご覧ください。

QAB 「米軍から消火剤142トン PFOS・PFOAの汚染」 (2019.7.12)

このPFAS汚染視覚化事業は一般社団法人アクト・ビヨンド・トラストのスポット助成事業により実施しています。

普天間基地周辺のPFAS汚染状況マップ更新

普天間基地周辺のPFAS汚染状況マップを更新しました

IPPは、汚染状況把握・理解のためのビジュアルエイドとして普天間基地周辺のPFAS汚染状況のマップを作成・更新してきました。県の調査が2019年4月に発表されており、遅くなりましたが、IPPのマップを更新しました。

普天間基地由来とされるPFAS(PFOS、PFOAの汚染)問題のこれまでの経緯については以下の記事を参考にしてください。
「普天間基地周りのPFOS/PFOA汚染 : 宜野湾市の当事者性を問う」(2018年10月22日)
「沖縄県による普天間基地周辺のPFAS(有機フッ素化合物)汚染調査に関する意見書」(2019年4月19日)

今回、マップで更新した情報は以下の2点です。

1)沖縄県2018年度冬季調査データ
2019年4月23日、沖縄県環境保全課は「平成30年度(2018年度)有機フッ素化合物環境中実態調査の冬季結果報告について」を発表しました。
今回の調査では、普天間基地周辺以外の新たに比謝川周辺、天願川でも調査を実施していますが、比謝川、天願川についてはまた別記事で触れます。
この結果を受け、データを更新しています。

2)西普天間返還跡地との関係を情報として追加
また、西普天間の返還跡地との関係をマップに情報として重ねました。
普天間基地周囲では最高濃度のPFAS検出がされているチュンナガーは、西普天間の跡地区域に位置しています。また、その付近は跡地計画の中で都市公園の区域にはいっています。これは西普天間返還跡地の水の汚染問題です。
昨年から既に宜野湾市議会でも玉城健一郎議員が質問していますが(2018年6月定例会)市の答弁は「西普天間住宅地区では、都市公園の整備計画において、国指定文化財のチュンナーガーを初めとして複数の湧水群を利用して園路整備等を検討している段階でございますが、これら湧水群からのPFOS、PFOAについての検出については、考慮しながら関係部署と調整をしてまいりたいと考えております。」というものでした。何を「考慮」して、どの部署となんの「調整」を何の目的でするのでしょうか。 
跡地利用特措法にはPFOS、PFOAはもちろん調査項目に入っていません。

以下、マップです。今回は、地下水の流水方向を地図にいれています。

このPFAS汚染視覚化事業は一般社団法人アクト・ビヨンド・トラストのスポット助成事業により実施しています。

 

PFOS/PFOAだけでないPFAS汚染1)中部河川の汚染データから

「嘉手納基地内および周囲のPFAS(有機フッ素化合物)汚染状況マップ」記事に続き、私たちの住む地域のPFAS汚染を把握するために、ビジュアルエイドを用いながら状況やデータを整理していきます。その中でPFASそのものの理解にもつなげていこうと思います。

これまでの沖縄県内のPFAS(有機フッ素化合物)汚染の把握状況:
 –嘉手納基地・普天間基地・廃棄物処理場周囲–

これまで報道されている沖縄県内のPFAS汚染を整理してみましょう。
現在知られている沖縄県内のPFAS汚染は以下の3例です。
1)嘉手納基地由来と考えられる汚染
沖縄県のPFAS(有機フッ素化合物)汚染問題は、2016年の沖縄県企業局の発表から
嘉手納基地の泡消火剤由来と推測される水源地への汚染から、県民に周知されることとなりました(IPP作成汚染マップ記事参照)。
2)普天間基地由来と考えられる汚染
上記の嘉手納基地由来の汚染の対応を受け、限定的ですが、環境部環境保全課が同年冬期から全県的な調査を実施し、普天間基地周囲のPFAS汚染が明らかになりました。
普天間基地の泡消火剤が原因と考えられています(こちらのIPP記事参照)
3)産業廃棄物処理場(沖縄市池原)由来と考えられる汚染
IPPの環境部環境整備課への情報開示請求等により、沖縄市池原の廃棄物処理場(旧倉敷環境)が原因と考えられる地下水等のPFOS、PFOA汚染が明らかになっています(この汚染については次の記事で紹介します)。

基地汚染だけでないPFAS汚染:県衛生研による全県的な河川調査からみる

では沖縄県内のPFAS汚染はその上記の地域のみなのでしょうか。実は、2017年に発表・公開されている沖縄県衛生環境研究所(以下、県衛生研)の沖縄県本島河川の有機フッ素化合物の調査結果が、そうではないことを示しています。
 調査報告はこちら:塩川敦司・玉城不二美「沖縄島の河川及び海域における有機フッ素化合物の環境汚染調査」『沖縄県衛生環境研究所所報』第51号(2017)  

この調査は2014年に実施され、河川と海域における1回のみの採水の限定的な調査ですが、沖縄河川における、ある程度の汚染実態が把握できたと著者は述べています。
県衛生研の地図とデータを状況がわかるようにIPPで以下のとおりまとめてみました。

これをみると、現在沖縄県が調査している上記3地域だけではない、また、米軍基地汚染だけではないPFAS汚染が発生しているということがわかります。
(各地点については県衛生研の調査報告書を参照してください)

© The Informed-Public Project & Naofumi Nakato

PFOS、PFOAだけでないPFAS汚染

また、この調査では、PFOS、PFOAも含めた10種類のPFAS(PFBA, PFPeA, PFHxA, PFHpA, PFOA, PFNA, PFBS, PFHxS, PFHpS, PFOS)を調査しています。
PFASはPFOS、PFOAだけではありません。PFASは5000以上の種類が存在するといわれています。PFOS、PFOAの危険性が指摘され、規制されるようになってから、その代替物も含めた多くの種類のPFASが市場に流通しています。

 以下の図でもわかるように、私たちが認識し、対処が始まっている有機フッ素化合物はごくわずかなのです。

県内に発生しているのがPFOS、PFOA汚染だけではないこともこのデータからわかります。

 IPPの意見書等にはPFASの種類や性質についての説明を何度か書いていますが、PFASは、Forever Chemical (永遠に残る化学物質)と呼ばれるほど、残留性の高い、浄化処理の難しい化学物質です。しかし、PFOS、PFOAというやっと認識されるようになってきた物質でさえも、米国でも日本でも水道水の規制項目でないために、対処が後手になって混乱を招いているのは皆さんもご存知のとおりです。

そしてPFOS、PFOAの代替物であるPFASの安全性についても保証されていません。むしろPFOSやPFOAとの類似性や、PFOSやPFOAの代替物であるPFHxS、PFBS、PFHxAの危険性が指摘されています。ちなみに代替物の1つであるPFHxS はストックホルム条約会議の下部会議で、管理に関する評価を検討する段階に進めることを決定されています。また、IPPが紹介した米国毒物・疾病登録局(ATSDR)の2018年レポートでは、最小リスクレベル(Minimal Risk Levels, MRLs)が算出された4種類のPFASの1つです。
このようにPFOS、PFOAという2種類の汚染だけでなく、その代替物としても用いられている他のPFASの毒性を踏まえ、PFASを同性質の部類(class)としてとらえることの必要性がPFAS汚染問題に取り組む専門家、NGO等から呼びかけられています。(この件に関してはまた別に書きたいと思います。とりあえずはIPP記事「沖縄県による普天間基地周辺のPFAS(有機フッ素化合物)汚染調査に関する意見書」中の”3. 沖縄県の調査報告の問題”を参照)

水源を含む中部河川のPFAS汚染:PFOS、PFOAだけでない

この観点から、中部河川のPFAS汚染を見てみます。衛生研のデータで中部河川の部分を抜き出したものが以下の図です。

© The Informed-Public Project & Naofumi Nakato

上記データからみると、中部河川のPFASの汚染状況が県内で際立っていることがわかります。また、水源を含む比謝川で、10種類全てのPFASが検出されていることもわかります

比謝川の地点2は、比謝川取水ポンプ場で北谷浄水場の水源です。高濃度のPFAS検出値を示している地点162は大工廻川下流の米軍基地の排水の地点です。明らかにこれらの河川は米軍基地の影響を受けている地点です。
泡消火剤に使用されていたPFOS、そしてその代替物であるPFAS類の検出からも、米軍基地の影響であることが推測されます。

現在、企業局はPFOS、PFOAに加え、昨年度からPFOSの代替物質である、上述したPFHxSの3種類のPFASのモニタリングをしています。PFOS、PFOAに関しては活性炭フィルターを用いた除去対処をしていますが、他のPFASについてはまだ対処は考えられていません(企業局はPFHxS にも活性炭フィルターが有効と主張)。

私達の水源はこのように非常に危うい状態にあるということがわかります。嘉手納基地の影響を受ける場所を水源として用い続けることに対して、市民団体や市民から疑問の声があがっています。行政はその声をきちんと緊急に受け止める必要があります。

PFAS汚染は化学企業や軍が、有害性を知りながら、長期間、その事実を隠蔽し、汚染を拡大、蓄積させてきました。北谷浄水場のこの水源はPFOS、PFOA以外の有機フッ素化合物のみでなく、どんな基地汚染がこの河川に滲出してきたのか、しているのか、将来にもその可能性があるのか、沖縄側はそれに対処しきれるのかわからない水源であることは、私たちは共通の認識として持つ必要があると思います。
水の安全を沖縄側でコントロールできない水源であり、規制物質となるまでは相当なタイムラグがあることもあわせて考える必要もあります。

実際に、PFASが沖縄の住民の血液から検出されたことが、NHKクローズアップ現代+「化学物質“水汚染” リスクとどう向き合うか」(2019年5月15日(水)放送)で報道されました。北谷浄水場から給水されている水道水を飲料に用いる宜野湾市の市民の血中から、PFOS、PFOA、PFHxS が検出され、汚染が水をとおして私たちの身体に残留することが証明され、環境汚染と健康の関係が明らかになっています(この調査に関しては評価をまた別に書く予定です)。

河川に思いをはせて

これまで地点とPFASの検出値という無機的なデータ、そして水源に焦点を絞って書いてきました。しかし、河川は生きているもの。比謝川は、人々の水源であり、魚が住み、水辺には鳥が休み、マングローブが繁る河川です。沖縄の人々はこの川と長く歴史をともにしてきました。この川に元々は自然界にない、人間活動によって排出され、蓄積される化学物質があるという事実を、比謝川の風景をみながらともに最後に考えてみたいと思い、今泉慎也さんの河口のヒルギ林の写真を置いてこの記事のむすびにします。

河口のヒルギ林にて 写真:今泉慎也

写真提供:
今泉真也 Instagram 

このPFAS汚染視覚化事業は一般社団法人アクト・ビヨンド・トラストのスポット助成事業により実施しています。

嘉手納基地内および周囲のPFAS(有機フッ素化合物)汚染状況マップ

沖縄のPFAS汚染状況を視覚化しています

 県内の有機フッ素化合物(PFOS,PFOA、PFHxS含むPFAS)汚染について、沖縄県が包括的な情報整理をしないので、メディアや市民の実態把握が難しい状態になっています。それは、米軍、米国や日本政府、県民への情報発信が十分でないことにもつながっています。

 それはまずい!ので、The Informed-Public Project(IPP)でこれまでのデータを地図に落とし込み、実態把握や情報発信につながるマップやビジュアルエイドを、これからいくつか提供していこうと思います。
 これまでもIPPが提供、発信した普天間基地のPFAS汚染状況マップはメディア(琉球新報、QAB)でも使用され、宜野湾市議会でも配布されるなど、市民の理解を助けるための道具となってきました。同じように市民の力となるビジュアルエイドを発信していく予定です。

嘉手納基地内および周囲のPFAS(有機フッ素化合物)汚染状況マップ

 今回は、嘉手納基地由来と考えられているPFAS汚染についてのマップを作成しました。北谷浄水場の水源であり、県民の飲み水に影響している汚染です。

 沖縄県企業局、環境部の公開資料、IPPが開示請求で入手した書類から、各有機フッ素化合物の最高値をいれたものが以下のマップです。河川、地下水、湧水、井戸からの汚染の状況がわかります。泡消火剤に含まれる/含まれていたPFASが、土壌・地下水に蓄積され浸出し、河川、井戸、地下水で検出されていることが推測されます。 これは嘉手納基地由来の汚染であることを示すマップにもなるのではないでしょうか。             各基地内の井戸の値は、IPPの情報開示で入手した初公開の値です。

嘉手納基地周辺の地下水の流れ

   こちらは、PFAS検出地点と地下水の流れと嘉手納基地の位置関係を示したマップです。既存の地図や情報を重ね合わせて作成しました。

このPFAS汚染視覚化事業は一般社団法人アクト・ビヨンド・トラストのスポット助成事業により実施しています。

【提言】2020年度米国国防権限法案の有機フッ素化合物(PFAS)関連条項について

   2020年度の米国国防権限法案(National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2020)について、Informed-Public Project(IPP)から沖縄県に提言書を書きました。

IPPも声明を提出したSubcommittees: Environment & Climate Change (116th Congress)のHEARING ON “PROTECTING AMERICANS AT RISK OF PFAS CONTAMINATION & EXPOSURE”(2019年5月15日)の様子。

    この法案は辺野古の新基地建設の関係でメディアで取り上げられていましたが、米国のPFAS汚染の条項が多く盛り込まれていることは知られておらず、その事実とその背景をお知らせするために沖縄県に提言書を書き、メディアで報道してもらいました(琉球新報 「国防権限法案 基地派生汚染 米で規制へ 調査団体、情報精査を県に提言」有料記事、2019年8月12日、その後、沖縄タイムスも米国特派員からの記事があり、IPPの提言も記事になりました。沖縄タイムス「米権限法案「検証を」/PFAS規制 IPP県に提言」有料記事 2019年8月17日 )。 

 現地でこの問題に取り組み、短期間ではありますが、米国のアクティビストとともに米議会に働きかけてきた立場からこの法案を読み、沖縄の問題につなげる形で提言を書きました。
 これまでの沖縄県の情報収集と政策立案のあり方への批判、そしてどうあるべきかの提言ともなっています。

 以下、8月8日付けで提出した提言です。


 

2019年8月8日

沖縄県知事 玉城 康裕殿
沖縄県環境部長 棚原 憲実殿
沖縄県保健医療部長 砂川 靖殿
沖縄県企画部長 宮城 力殿
沖縄県農林水産部長 長嶺 豊殿
沖縄県知事公室長 池田 竹州殿
沖縄県企業局長 金城 武殿

 

2020年度米国国防権限法案の有機フッ素化合物(PFAS)関連条項について

(提言)

インフォームド・パブリック・プロジェクト(The Informed-Public Project, IPP)は、環境、主に米軍基地に由来する汚染問題について調査・監視・政策提言をする団体です。これまで米軍基地由来と考えられるPFOS、PFOAを含む有機フッ素化合物(PFAS、以下PFAS)汚染の問題に取り組んできました。

IPPは、沖縄県や県民に本件に関する米国の情勢を伝え、県民の安全と健康を守るために、沖縄県が適切な対策をとることを提言するためにこの手紙を書いています。

今回のIPPの提言は、2020年度米国国防権限法案の中で挙げられているPFASの条項を沖縄県が精査し、PFAS汚染対策や、米国・米軍、日本政府との交渉等に反映させることです。

2020年度国防権限法案(National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2020)について

既に辺野古新基地建設問題との関係で報道されているとおり、米国議会は2020年度国防権限法案(National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2020、以下NDAA))(2019年10 月〜2020 年9 月) を上院、下院で可決しました[1]。今後、両法案は両院協議委員会で一本化され、今秋に上院と下院それぞれで採決される予定です。採決された法案は、大統領の承認を経て法制化されます。

米軍基地対策の政策決定をする沖縄県にとって、国防総省及び関係省庁が、議会から何を要求され、この法案によってどのような法的義務が生じるのかを見ることは重要なことと考えます。また、米軍基地政策を策定するためには、米国の政策の原理原則や動向を把握することが重要であり、そのための情報収集にも、NDAAは有用な文書です。

NDAAのPFASに関する条項

IPPは2020 年度NDAAの両院の法案に、PFASに関する条項が多く入れられていることを沖縄県に情報提供します。

これはPFAS汚染の問題、特に軍事活動との関係のPFAS汚染の問題が、連邦政府として法制化する必要がある、緊急性のある重要な問題であることを議会が示したということを意味します。

これまでは、PFASは規制法や対処に関する指針がなく、米国環境保護庁(EPA)の生涯健康勧告値に依拠するだけの状態でした。本法案の成立により、軍事活動に関するPFASの排出、廃棄、浄化などに関する規制や指針が生じることになります[2]

その背景には、米国内でのPFAS汚染の深刻さと、連邦政府のPFAS汚染対策の遅さに対する市民や専門家等の危機感があります。その意識を持った、汚染の被害がある地域コミュニティの市民や関係NGO、科学者等が議会に対して行った、長期間のたゆまぬロビーイング活動と、それに応えた議員や議会の努力が結実した結果が2020年度のNDAAです。

沖縄もその動きに無関係ではなく、市民も米国の議会活動の一環に参加してきたことを述べておきたいと思います。IPPは、米国のアクティビストの仲介を経て、上院の環境と公共事業委員会のヒアリング(2019年3月28日)[3]と下院の環境と気候変動分科委員会(2019年5月15日)のヒアリングの2度声明を提出しています。両声明は、米国のコミュニティや関係者が提出したものと等しく、正式に委員会で記録されています。また、連邦議員との面談時やヒアリング時に、米国アクティビストが沖縄の問題を言及する機会も増えています。


PFASに関する主な条項として以下が挙げられます([   ]内は法案の条項。S=上院、HR=下院)。(まだ条項としての整理などがなされておらず、文言等の一貫性、統一性については今後調整されると思われるためランダムな列挙にとどまることは了承されたい)

【参照 付属資料IPPメモ:NDAAのPFAS関連条項】

  • PFAS含有の泡消火剤の基地での調達・使用禁止のスケジュール等[S. Sec 316./HR.Sec330E]
  • PFASフリー泡消火剤への交換[HR. Sec 318]
  • PFAS汚染の取り組みに関する州との協定[S Sec 318/HR. Sec.330H]
  • 軍事施設近隣の汚染された水の措置[S.Sec 1071-1075/HR.Sec.323]
  • 空軍による不動産取得[S.Sec.1074]
  • PFAS製品(泡消火剤)廃棄[S.Sec6753 / HR.Sec 330D]
  • 訓練での泡消火剤使用禁止[HR.Sec.320]
  • 国防総省の消防士の血液検査[S.Sec 704/HR Sec.708]
  • 安全飲料水法での規制[S.Sec 6721, 6741]
  • PFAS排水規制、基準値の設定、有害化学物質排出目録(TRI)への追加等[S.Sec 6711/HR.Sec 330A]
  • 包括的環境対策・補償・責任法(CERCLA)の有害物質として指定(HR.Sec.330O)
  • PFASに関する調査、モニタリング等[S.Sec.6722, 6731他、HR.Sec. 330G 他]
  • 調理済食品パッケージでのPFAS使用製品禁止[HR. Sec 330B]

憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)のGenna Reed (科学と政策主任アナリスト)は、この法案は、(1)PFAS汚染と曝露の射程/範囲の理解、(2)PFASの製造、使用、廃棄の規制、(3)PFAS汚染の浄化の3方向からPFAS問題に取り組んでいるものと整理しています[4]

NDAAと沖縄のPFAS問題:何をみるべきか

このような法案の動向を受け、沖縄県は、米国における基地汚染関係のPFAS問題の連邦政府レベルでの認識を理解する必要があります。自らの足元でも起きているPFAS汚染問題が、米国でどのように認識されているか、連邦議会が何を要求し、連邦政府は何を求められているのか、あらためて確認する必要があると考えます。

また、NDAAの精査をとおして、汚染また軍事活動におけるPFAS問題がどのように法制化されるのか、沖縄内で起きていることと結びつけながら、沖縄県の具体的な政策を立案していくことが求められます。


近く決定される法案の中で、沖縄県が考えるべき問題として、現段階で以下を指摘しておきます。

調査・モニタリング

沖縄でも十分なPFASの調査はまだされておらず、モニタリングも十分ではありません。憂慮する科学者同盟からの指摘にもあるように、米国でもPFAS汚染と曝露の範囲を確定することは、まだ課題の段階といえます。その課題への取り組みとして、米国地質調査所(USGS)のPFAS検出の実施基準を設置することや、モニタリング、全国調査、調査結果の報告等が挙げられています。沖縄も米国での調査に関する標準/基準を把握しておくことは、沖縄のPFAS汚染対策、また米軍への対応などの政策立案に役立つことと考えます。

泡消火剤の問題

沖縄県は、米軍や日本政府に求めている泡消火剤の管理について繰り返し、問い合わせています。また、産業廃棄物処分場で問題になっている泡消火剤の米軍の廃棄処分についてもその把握が課題とされています。NDAAで米軍の管理、廃棄の規制や設定スケジュール、関連米国内法の改正などを押さえていくことが、今後、沖縄県が米軍に照会する際の、重要な情報になると考えます。法案では調達や使用禁止等の管理スケジュールが最終的に示されるので、それ以前の措置についても、米軍の管理や廃棄計画を今後明確にさせる等の課題も見えてくると思われます。

農業用水の問題

沖縄県は、軍事施設近隣の汚染された水の措置の条項を精査していく必要があります。

既知の情報ではあると思いますが、基地由来による飲料水の汚染については、軍は被害を受けた近隣のコミュニティに対して、ボトルウォーターの配布、フィルター施設の設置をしてきたことも事実として法案で記されていることを確認してほしいと思います[5]

さらに沖縄県が確認すべきことは、両院とも、軍事施設の近隣において、農業使用のためにPFASに汚染されていない水を国防総省に保証させる条項を設けていることです。条項では、国防総省は、PFASで汚染されていない水源の提供、あるいは汚染された水の措置を提供することとなっています。この背景には、農業、畜産へのPFAS汚染の事例が報告され、救済されていないことが背景にあります[6]。米国食品医薬品局(Food and Drug Administration)での農作物やミルクに含まれるPFASの基準値の設置についても示唆されています。

沖縄県内でも同じ汚染状況と被害が確認されています。普天間基地周辺の農業用水、および土壌が汚染されていることが明らかになっています。しかし、現在この問題は、沖縄県や京都大学による、サンプル数も非常に限定された一種類の生産物(田芋のみ)のPFAS調査によって、その地の農業全体が安全であるような判断をし、矮小化されているのが現在の状況です。

NDAAをみれば、基地由来でPFASに汚染された水で農業を行うことが問題であり、国防総省が、農業のための安全な水のために対処しなければならない公共の問題として議会が法案を策定していることがわかります。沖縄県は、この問題について問題の認識を新たにし再度、公衆衛生(Public Health)等からの枠組み設定をし直して考えることが求められると考えます。NDAAを精査することにより、沖縄で起きている農業用水の問題は、米国ではどのように対処するべき問題と考えられているのか、沖縄はどのように対処するべきなのか、米国に何を要求するか、宜野湾市等の関連市町村とともに具体的に考えることが必要です。

提言:交渉・要請・政策決定のための情報入手を

これまで沖縄県は、米国側の情報を入手せずに米軍等と交渉しているために、米軍側から非常にずさんな回答や情報しか引き出せていません。また、米国側への書簡や情報発信においても、米国での議論や動向等を押さえていないことから、説得力に欠けるものとなっています。

日本政府からの情報に頼ることなく、米国の情報を自ら入手、精査し、連邦政府や議会の動向を鑑み、対応、政策決定をしていくことを強く提言します。

また、米軍基地由来のPFAS汚染の被害は、米国内と沖縄は共通のものであり、責任も同じく国防総省にあります。日米地位協定の枠組みに縛られて思考停止に陥ることなく、むしろこのPFAS汚染の問題で、現在の日米地位協定の弊害を主張する場を立ち上げていくことが必要です。その第一歩として、NDAAを検証し、沖縄での適用を求める動きに結びつけることを強く提唱します。

以上。

脚注

[1]上院については以下のページ参照。116thCongress 1st Session S.1790 https://www.congress.gov/bill/116th-congress/senate-bill/1790/text?fbclid=IwAR0THbck_wvElk5_8ZweGrLv5-AdsnAyLV3jtDd7F4-ANfH0xWQdE6CCMN0 (2019年8月6日取得)。下院については以下を参照。116thCongress1st Session H.R.2500 https://www.congress.gov/bill/116th-congress/house-bill/2500/text?fbclid=IwAR0C-xQIPtDHPWoTzcvge2voISZTWCxPZgyqUcN1C-pvNvQ83Y2S3cJYLlo  (2019年8月6日取得) 

[2]法案についての分析などは長年、PFAS問題の調査・政策提言グループとして取り組んできたEnvironmental Working Groupの記事を参照。Alex Formuzis,, “House Passes Major PFAS Cleanup Legislation: Defense Spending Bill Includes Multiple EWG-Backed Amendments To Confront PFAS Contamination Crisis”, July 12, 2019,  https://www.ewg.org/release/house-passes-first-major-pfas-cleanup-legislation;Scott Faber, “To Address PFAS Pollution, Congress Should Report, Reduce and Remediate” July 30, 2019, https://www.ewg.org/news-and-analysis/2019/07/address-pfas-pollution-congress-should-report-reduce-and-remediate, ;Melanie Benesh, “It’s Time to Designate PFAS as a ‘Harzadous Substances’”, July 3, 2019,  https://www.ewg.org/news-and-analysis/2019/07/it-s-time-designate-pfas-hazardous-substance, (いずれも2019年8月6日取得)。

[3]環境と公共事業委員会ヒアリングの声明についてはIPPの記事「米連邦議会の委員会に沖縄のPFAS汚染問題の声明を出しました」(2019年5月12日)参照。 http://ipp.okinawa/2019/05/12/okinawas-concern-over-pfas-reaches-the-u-s-senate-j/

[4]Genna Reed, “PFAS Amendments Form a Blueprint for Remedying National Toxic Threat”, Union of Concerned Scientists, July 11, 2019, https://blog.ucsusa.org/genna-reed/pfas-amendments-form-a-blueprint-for-remedying-national-toxic-threat(2019年8月6日取得)

[5]米軍によるPFAS汚染に関してCNBCの報道が参考になる。Jaden Urbi, “A new drinking water crisis hits US military bases across the nation”, CNBC,July, 13, 2019,  https://www.cnbc.com/2019/07/12/new-drinking-water-crisis–stemming-from-us-military-bases-pfas-contamination.html (2019年8月6日取得)

[6]米国内での基地由来のPFAS汚染での農業被害は、ニューメキシコ、マサチューセッツ、コロラド等が報告されている。以下の記事を参照。Nidhi Subbaraman, “Farmers Are Losing Everything After “Forever Chemicals” Turned Up In Their Food”, BuzzFeed News, July 2, 2019, https://www.buzzfeednews.com/article/nidhisubbaraman/pfas-food-farms-milk-produce(2019年8月6日取得)

 

【付属資料 IPPメモ:NDAAのPFAS関連条項】

【付属資料 IPPメモ:NDAAのPFAS関連条項】

 

IPP Okinawa Poster at 2nd PFAS National Conference, Boston

Here is our poster, illustrating US military-related PFAS issues in Okinawa. It was part of the 2nd National PFAS Conference held on June 10-12 at Northeastern University, Boston, U.S.

PFAS Contamination and US bases
Okinawa, Japan

In this video footage, our poster appears as Dr. Linda Birnbaum describes PFAS contamination is found not only in the US and Europe but outside them as well.

Dr. Linda Birnbaum on “Forever Chemicals” from Ethereal Films on Vimeo.

We appreciate the organizers and US activists for providing us with such a timely and excellent opportunity to make our voice heard in the US. 

米連邦議会の委員会に沖縄のPFAS汚染問題の声明を出しました

The Informed-Public Project (IPP))は公式に米国へ声を届けることを始めました。

米国連邦議会の上院「環境と公共事業委員会」の2019年3月28日に行われたヒアリングにIPPからの声明を出しました。
声明はIPPのサイトの以下の英文記事に掲載しています。
Okinawa’s Concern Over PFAS Reaches the U.S. Senate
(「沖縄のPFASへの懸念が米国上院に届く」)
原文は記事の末尾に貼り付けています。
声明は他の米国のコミュニティからの手紙とともに委員会に公式に記録されました。

詳細は委員会のサイト参照:”Examining the federal response to the risks associated with per- and polyfluoroalkyl substances (PFAS) March 28, 2019”

環境と公共事業委員会でのカーパー議員の追及。掲げられているのはEnvionment Working Groupが作成している米国全土のPFASの汚染状況のマップ。

声明提出の経緯:米国アクティビストとの連携
米国でも有機フッ素化合物(PFAS)の市民の懸念は拡がっている一方、米国環境保護庁(EPA)、国防総省は迅速な対応をとろうとはしていません。
その行政の怠慢に対して、市民や議会が動き、各地で様々な委員会でのヒアリングなどが実施されています。 

IPPは、これまでも米国のアクティビストや科学者と情報共有し、連携してきたことから、「環境と公共事業委員会」の3月28日のヒアリングへの意見書提出を市民活動家のクリスティン・メロー氏(Kristen Mello co-founder of Westfield Residents Advocating For Themselves)に提案されました。IPPの意見書は同氏の手を経てエド・マーキー上院議員に届けられ、同委員会に提出されました。 米国のPFAS汚染に懸念する人々が沖縄のPFAS汚染問題を知り、沖縄をともに闘う仲間と認識してきたことから、このようなことが可能になりました。

声明の内容
声明の内容は、米軍基地(嘉手納基地、普天間基地)由来と考えられるPFAS汚染の現状と市民の懸念、日米地位協定の問題や、米軍が情報を出さないことなど解決されない障害となるものを説明し、問題の深刻さをデータも交え具体的に訴えています。

最後には委員会への以下の要請を記しています。
1)米国の国外基地におけるPFAS汚染と米軍基地周りの地域のコミュニティの問題について議論し検証すること
2)米軍に情報を提供させることを促すこと、また沖縄県が基地内で調査を実施できるよう協力することにより沖縄における米軍によるPFAS汚染の説明責任を果たさせること 
3) 日米地位協定が環境と沖縄の人々の人権を侵していることを認識すること。

和訳は、今後情報をアップデイトした次に提出した声明につけるつもりです。

声明と記録されることの意味
短い一つの市民の声明ですが、それなりの意味があると考えます。
1)沖縄のPFAS汚染のまとまった情報を国際的に発信したこと
沖縄県は企業局も環境部も米軍基地が汚染源であることを示すデータを十分に出してきました。
しかし、沖縄県が、米軍基地が由来と考えられるPFAS汚染問題に嘉手納基地、普天間基地、それぞれ所管の縦割り行政で対応し、それをまとめたものがありません。沖縄県としてこの汚染問題に特化した対外的な公式な意思表示もありません。
また、宜野湾市が普天間基地由来のPFAS汚染に関し基地由来と特定できない、という消極的な姿勢であることから、沖縄のPFAS汚染の対外的な発信は非常に弱い状態です。
「米軍を刺激したくないから」という理由で県が「意見交換」「協議の要請」を公にしない状態では、どのような対処を望んでいるのかわからないため、日米政府にプレッシャーをかけられていないのが実情です。
声明というコンパクトにまとめなくてならない形のため、詳細が伝えられない限界はありますが、市民からの懸念を一定の枠組みを持って米国からも読める形で発信できたという意味があります。 
日米地位協定の問題についても、このような具体的な事例でどんなに沖縄の人々の権利が奪われているか、安全が脅かされているのかの被害を訴えることが必要であると考えます。

沖縄県にも声明を送付し、このような発信を促す予定です。

2)文書を積み重ねる意味、記録される意味
米国は文書のコミュニケーションを重要視する国です。また、今後の米国への訴えや、国連などへの国際社会への訴えでも、発信してきた文書の積み重ねが重要な要素となります。これはそのための一歩ともいえます。
今、どんな状態で何を不合理であると考えているのか、何を望んでいるのかという声を積み重ねることが重要で、提出した文書が議会で公的に記録されることはその意味でも重要な意味を持ちます。

巨大な権力に知る権利を用いて説明責任を果たさせるためには、私たちはこのような「表現努力」(公害と闘った故宇井純氏の用いた言葉)を絶え間なくしていくことが必要なのだと思います。

今後も可能な限り、このような機会に問題を発信していくつもりです。

嘉手納町の屋良城跡公園のヒージャーガーにて。1700ng/L (PFOS+PFOA) が沖縄県の調査で検出されている。調査結果は嘉手納基地が汚染源である高い可能性を示している。 Masami Kawamura, Director, the Informed-Public Project

以下、声明文です。


March 24, 2019

The Honorable John Barrasso
Chairman, Senate Committee on Environment and Public Works
307 Dirksen Senate Office Building
Washington, DC 20150

The Honorable Thomas R. Carper
Ranking Member, Senate Committee on Environment and Public Works
513 Hart Senate Office Building
Washington, DC 20510

Dear Chairman Barrasso and Ranking Member Carper,

As the Director of the Informed-Public Project (IPP) in Okinawa, Japan, which has been working on the issues of environmental contamination related to the U.S. military bases in Okinawa, I write to inform you of the concerning situation of PFAS contamination in Okinawa and respectfully request you to take proper action.

PFAS Contamination on Okinawa
Okinawa, only 0.6% of Japan’s total area, has 70 % of the US military bases in Japan concentrated on its small islands. US bases occupy 15% of the entire area of Okinawa Island (the main island of Okinawa). The disproportionate concentration of US bases and their proximity to local communities have adversely affected the communities in various ways, and the issue of PFAS contamination is one of the most serious and urgent matters that call for the full attention of the US Government.

On Okinawa Island, PFOS/PFOA have been detected around two U.S. bases, Kadena Air Base (KAB) and Marine Corps Air Station Futenma (MCAS Futenma). According to surveys conducted by Okinawa Prefecture, it is highly likely that the two US bases have caused PFAS contamination. A local expert’s analysis of the survey data has also indicated that PFAS contamination should have occurred within the bases and PFOS/PFOA then would have seeped into water sources outside the bases.

A series of investigations by Jon Mitchell (correspondent reporter of Okinawa Times) using FOIA has revealed that KAB conducted on-site surveys on PFOS contamination in 2014, 2016 and 2017 (at 2 “hold ponds” and 16 “foam holding tanks”). It has also shown that US Military conducted surveys at MCAS Futenma in 2016 and PFOS (27,000 ng/L) and PFOA (1,800 ng/L) were detected from samples of wastewater from a fire pit training site on the base.
All the survey data available and analyses of them point to KAB and MCAS Futenma as the most likely sources of PFAS contamination on Okinawa.

Our Concern: PFOS/PFOA Affecting Sources of Drinking Water and Seeping into Agricultural Fields
I am very concerned that PFOS/PFOA have been detected in some of the sources of drinking water around KAB. For example, according to the recent report by the Okinawa Prefectural Enterprise Bureau (OPEB), the agency in charge of safeguarding drinking water, PFOS/PFOA (971ng/L) were detected in the Dakujyaku river in February 2019. (See this site http://www.eb.pref.okinawa.jp/opeb/309/619). In response, OPEB has installed a carbon filtration system at the Chatan Water Treatment Plant to remove PFOS/PFOA from water coming from the sources around KAB, and it has been monitoring the levels of PFOS/PFOA at the sources. Despite OPEB’s efforts, however, the issue of PFAS contamination at the water sources around KAB remains unresolved.

It should be emphasized that the Chatan Water Treatment Plant provides drinking water for US bases in Okinawa via local municipalities. In fact, in light of the issue of PFAS contamination becoming public, KAB released an announcement to its community on January 27, 2016. The announcement, however, downplayed the seriousness of the issue. (See this site: https://www.kadena.af.mil/portals/40/documents/AFD-160124-001.pdf).

I am also very concerned that PFOS/PFOA have been detected in natural springs around MCAS Futenma and local community members have long used water from the springs, not as drinking water but for other purposes including growing agricultural products and domestic gardening. According to the most recent report by the Environmental Preservation Division at the Department of Environmental Affairs of the Okinawa Prefectural Government, the department in charge of safeguarding water sources other than those of drinking water, PFOS/PFOA (2,000 ng/L) were detected in the Chunnagaa spring in the summer of 2018. (See this site
https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/hozen/mizu_tsuchi/water/documents/jfy2018s_report.pdf). The water from this particular spring is used for domestic gardening, which certainly poses a danger to the health and safety of the local communities. While the Department of Environmental Affairs conducts surveys twice a year (summer and winter), the issue of PFAS contamination at MCAS Futenma remains unresolved.

Our Concern: US Military Evading Its Responsibility
Despite all the survey data available and analyses of them point to the US bases as the sources of PFAS contamination, the US Military has not taken proper action. Instead, in my view, it has evaded its responsibility.

Between 2016 and 2018, the Okinawa Prefectural Enterprise Bureau held four meetings with KAB and the Okinawa Defense Bureau (Japanese Government) with an aim to discuss the issues of PFOS/PFOA related to KAB. During the meetings, however, KAB did not mention its on-site surveys in 2014, 2016 and 2017 (at 2 “hold ponds” and 16 “foam holding tanks”) and their concerning results. In fact, at no point, the US Military informed the Prefectural Government and the people of Okinawa that the military conducted on-site surveys regarding PFAS contamination.

In 2016, the US Military even declined the Environmental Preservation Division’s request for a meeting to discuss the issues of PFAS contamination related to MCAS Futenma. As IPP’s investigation using the Japanese FOIA has revealed, the Marine Corps Installations Pacific replied to the Environmental Preservation Division that “Since PFOS is not a regulated substance in the US and Japan, therefore there is no point in responding to additional questions or holding a meeting for which there are no established standards nor regulations.” The US Military’s declination was irresponsible, and its reply was contrary to the fact that DOD formally recognized PFOS/PFOA as “Emerging Contaminants” in 2009.

Moreover, the US Military has rejected the requests by the Government of Japan and Okinawa Prefectural Government to conduct surveys regarding PFOS/PFOA on the bases. The Department of Defense’s report Addressing Perfluorooctane Sulfonate (PFOS) and Perfluorooctanoic Acid (PFOA), which was issued in March 2018 as an official response to the House Report 115-200, did not even include these test results from KAB and MCAS Futenma although it addressed test results from other US bases overseas.

Our struggle and Obstacles
The US Military has not been forthcoming with information on PFOS/PFOA on KAB and MCAS Futenma. It has not allowed the Okinawa Prefectural Government or the Japanese Government to carry out surveys on the bases. As a result, no comprehensive study and no sufficient clean-up of PFAS contamination have been carried out on Okinawa. No effective measure has been set up or implemented to safeguard the future of Okinawa. All the while, members of the communities, including members of US bases on Okinawa, are constantly exposed to the danger of PFOS/PFAS.

IPP and community members of Okinawa have been struggling to change this situation. We have spent so much time and energy to try to address the issue of PFAS contamination and protect ourselves and our environment. So far, we have made little progress. The US military remains indifferent to our concerns, and the way the Status of Forces Agreement (SOFA) between the US and Japanese Governments has been interpreted and implemented remain obstacles to our struggle.

We are also concerned that the February 2019 (delayed) action of the US Environment Protection Agency addressing PFAS contamination is not enough. As in most of the states in the United States, the Okinawa Prefectural Government has used the EPA’s Health Advisories as its guidelines and standards to evaluate the safety and quality of water contaminated by PFOS/PFOA. We believe that more stringent safety standards and measures have to be adopted.

Our Requests
It is imperative that proper action has to be taken in Okinawa and Japan and in the US. I thus wrote a letter of request to the Okinawa Prefectural Government, requesting them to review its policies on the issues of PFOS/PFOA contamination. I am now turning to the Senate Committee and respectfully request the Committee as follows:

1) Discuss and review the issue of PFAS contamination on the US military’s bases overseas and affected local communities around the bases;

2) Hold the U.S. Military accountable for the issue of PFAS contamination on Okinawa by encouraging the US Military to be more forthcoming with information and by collaborating with the Okinawa Prefectural Government to conduct surveys on the bases;

3) Recognize that the SOFA violates the environment and human rights of the people of Okinawa.

Thank you for your time and attention to the issue of PFAS contamination on Okinawa.

Respectfully submitted,

Dr. Masami Kawamura
The Informed-Public Project,
Okinawa, Japan
http://ipp.okinawa
director@ipp.okinawa

 

Okinawa’s Concern Over PFAS Reaches the U.S. Senate

While concerns over toxic chemicals PFAS (per-and polyfluoroalkyl substances) have been spreading in the United States, the Federal Government, including the Environmental Protection Agency and the Department of Defense, appear reluctant to take action.

Responding to such concerns, however, the Senate Committee on Environment and Public Works held a hearing titled “Examining the federal response to the risks associated with per-and polyfluoroalkyl substances (PFAS)” on March 28, 2019.

Okinawa, the southernmost prefecture of Japan, also faces PFAS pollution. As in the case of many affected communities in the U.S., U.S. military bases in the prefecture have been regarded as the primary source of PFAS contamination.

Yara Hija-ga (spring) , one of the PFAS contaminated sites in Kadena town. 1700ng/L (PFOS+PFOA) were detected in this spring. Survey results point to Kadena Air Base as the most likely source of contamination. Masami Kawamura, Director, the Informed-Public Project

The Informed-Public Project (IPP) has been working on PFAS issues in Okinawa, collaborating with activists and advocates of the United States. And our U.S. colleagues encouraged me to submit a statement to the Senate Committee on Environment and Public Works as the Committee held this important hearing.

I am glad and thankful that, with the help of Mrs. Kristen Mello, co-founder of Westfield Residents Advocating For Themselves, our statement reached Senator Ed Markey, one of the committee members, and the committee.

According to the hearing’s record, all the statements submitted by concerned citizens and experts including IPP have now become part of the committee’s official records.

In our statement, we request the committee to

1) Discuss and review the issue of PFAS contamination on the U.S. military’s bases overseas and affected local communities around the bases;
2) Hold the U.S. Military accountable for PFAS contamination on Okinawa by encouraging the U.S. Military to be more forthcoming with information and by collaborating with the Okinawa Prefectural Government to conduct surveys on the bases;
3) Recognize that the Status of Forces Agreement (SOFA) violates the environment and human rights of the people of Okinawa.

We hope our statement encourages U.S. Congress to pay attention to and take action regarding U.S. military-related PFAS issues in Okinawa and other parts of the world.

Here is IPP’s statement


March 24, 2019

The Honorable John Barrasso
Chairman, Senate Committee on Environment and Public Works
307 Dirksen Senate Office Building
Washington, DC 20150

The Honorable Thomas R. Carper
Ranking Member, Senate Committee on Environment and Public Works
513 Hart Senate Office Building
Washington, DC 20510

Dear Chairman Barrasso and Ranking Member Carper,

As the Director of the Informed-Public Project (IPP) in Okinawa, Japan, which has been working on the issues of environmental contamination related to the U.S. military bases in Okinawa, I write to inform you of the concerning situation of PFAS contamination in Okinawa and respectfully request you to take proper action.

PFAS Contamination on Okinawa
Okinawa, only 0.6% of Japan’s total area, has 70 % of the US military bases in Japan concentrated on its small islands. US bases occupy 15% of the entire area of Okinawa Island (the main island of Okinawa). The disproportionate concentration of US bases and their proximity to local communities have adversely affected the communities in various ways, and the issue of PFAS contamination is one of the most serious and urgent matters that call for the full attention of the US Government.

On Okinawa Island, PFOS/PFOA have been detected around two U.S. bases, Kadena Air Base (KAB) and Marine Corps Air Station Futenma (MCAS Futenma). According to surveys conducted by Okinawa Prefecture, it is highly likely that the two US bases have caused PFAS contamination. A local expert’s analysis of the survey data has also indicated that PFAS contamination should have occurred within the bases and PFOS/PFOA then would have seeped into water sources outside the bases.

A series of investigations by Jon Mitchell (correspondent reporter of Okinawa Times) using FOIA has revealed that KAB conducted on-site surveys on PFOS contamination in 2014, 2016 and 2017 (at 2 “hold ponds” and 16 “foam holding tanks”). It has also shown that US Military conducted surveys at MCAS Futenma in 2016 and PFOS (27,000 ng/L) and PFOA (1,800 ng/L) were detected from samples of wastewater from a fire pit training site on the base.
All the survey data available and analyses of them point to KAB and MCAS Futenma as the most likely sources of PFAS contamination on Okinawa.

Our Concern: PFOS/PFOA Affecting Sources of Drinking Water and Seeping into Agricultural Fields
I am very concerned that PFOS/PFOA have been detected in some of the sources of drinking water around KAB. For example, according to the recent report by the Okinawa Prefectural Enterprise Bureau (OPEB), the agency in charge of safeguarding drinking water, PFOS/PFOA (971ng/L) were detected in the Dakujyaku river in February 2019. (See this site http://www.eb.pref.okinawa.jp/opeb/309/619). In response, OPEB has installed a carbon filtration system at the Chatan Water Treatment Plant to remove PFOS/PFOA from water coming from the sources around KAB, and it has been monitoring the levels of PFOS/PFOA at the sources. Despite OPEB’s efforts, however, the issue of PFAS contamination at the water sources around KAB remains unresolved.

It should be emphasized that the Chatan Water Treatment Plant provides drinking water for US bases in Okinawa via local municipalities. In fact, in light of the issue of PFAS contamination becoming public, KAB released an announcement to its community on January 27, 2016. The announcement, however, downplayed the seriousness of the issue. (See this site: https://www.kadena.af.mil/portals/40/documents/AFD-160124-001.pdf).

I am also very concerned that PFOS/PFOA have been detected in natural springs around MCAS Futenma and local community members have long used water from the springs, not as drinking water but for other purposes including growing agricultural products and domestic gardening. According to the most recent report by the Environmental Preservation Division at the Department of Environmental Affairs of the Okinawa Prefectural Government, the department in charge of safeguarding water sources other than those of drinking water, PFOS/PFOA (2,000 ng/L) were detected in the Chunnagaa spring in the summer of 2018. (See this site
https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/hozen/mizu_tsuchi/water/documents/jfy2018s_report.pdf). The water from this particular spring is used for domestic gardening, which certainly poses a danger to the health and safety of the local communities. While the Department of Environmental Affairs conducts surveys twice a year (summer and winter), the issue of PFAS contamination at MCAS Futenma remains unresolved.

Our Concern: US Military Evading Its Responsibility
Despite all the survey data available and analyses of them point to the US bases as the sources of PFAS contamination, the US Military has not taken proper action. Instead, in my view, it has evaded its responsibility.

Between 2016 and 2018, the Okinawa Prefectural Enterprise Bureau held four meetings with KAB and the Okinawa Defense Bureau (Japanese Government) with an aim to discuss the issues of PFOS/PFOA related to KAB. During the meetings, however, KAB did not mention its on-site surveys in 2014, 2016 and 2017 (at 2 “hold ponds” and 16 “foam holding tanks”) and their concerning results. In fact, at no point, the US Military informed the Prefectural Government and the people of Okinawa that the military conducted on-site surveys regarding PFAS contamination.

In 2016, the US Military even declined the Environmental Preservation Division’s request for a meeting to discuss the issues of PFAS contamination related to MCAS Futenma. As IPP’s investigation using the Japanese FOIA has revealed, the Marine Corps Installations Pacific replied to the Environmental Preservation Division that “Since PFOS is not a regulated substance in the US and Japan, therefore there is no point in responding to additional questions or holding a meeting for which there are no established standards nor regulations.” The US Military’s declination was irresponsible, and its reply was contrary to the fact that DOD formally recognized PFOS/PFOA as “Emerging Contaminants” in 2009.

Moreover, the US Military has rejected the requests by the Government of Japan and Okinawa Prefectural Government to conduct surveys regarding PFOS/PFOA on the bases. The Department of Defense’s report Addressing Perfluorooctane Sulfonate (PFOS) and Perfluorooctanoic Acid (PFOA), which was issued in March 2018 as an official response to the House Report 115-200, did not even include these test results from KAB and MCAS Futenma although it addressed test results from other US bases overseas.

Our struggle and Obstacles
The US Military has not been forthcoming with information on PFOS/PFOA on KAB and MCAS Futenma. It has not allowed the Okinawa Prefectural Government or the Japanese Government to carry out surveys on the bases. As a result, no comprehensive study and no sufficient clean-up of PFAS contamination have been carried out on Okinawa. No effective measure has been set up or implemented to safeguard the future of Okinawa. All the while, members of the communities, including members of US bases on Okinawa, are constantly exposed to the danger of PFOS/PFAS.

IPP and community members of Okinawa have been struggling to change this situation. We have spent so much time and energy to try to address the issue of PFAS contamination and protect ourselves and our environment. So far, we have made little progress. The US military remains indifferent to our concerns, and the way the Status of Forces Agreement (SOFA) between the US and Japanese Governments has been interpreted and implemented remain obstacles to our struggle.

We are also concerned that the February 2019 (delayed) action of the US Environment Protection Agency addressing PFAS contamination is not enough. As in most of the states in the United States, the Okinawa Prefectural Government has used the EPA’s Health Advisories as its guidelines and standards to evaluate the safety and quality of water contaminated by PFOS/PFOA. We believe that more stringent safety standards and measures have to be adopted.

Our Requests
It is imperative that proper action has to be taken in Okinawa and Japan and in the US. I thus wrote a letter of request to the Okinawa Prefectural Government, requesting them to review its policies on the issues of PFOS/PFOA contamination. I am now turning to the Senate Committee and respectfully request the Committee as follows:

1) Discuss and review the issue of PFAS contamination on the US military’s bases overseas and affected local communities around the bases;

2) Hold the U.S. Military accountable for the issue of PFAS contamination on Okinawa by encouraging the US Military to be more forthcoming with information and by collaborating with the Okinawa Prefectural Government to conduct surveys on the bases;

3) Recognize that the SOFA violates the environment and human rights of the people of Okinawa.

Thank you for your time and attention to the issue of PFAS contamination on Okinawa.

Respectfully submitted,

Dr. Masami Kawamura
The Informed-Public Project,
Okinawa, Japan
http://ipp.okinawa
director@ipp.okinawa