【PFAS:PFOS/PFOA】厚労省にパブコメをだそう!3/8〆切  

厚生労働省にパブコメを書きましょう!

厚生労働省から「水道水の水質管理目標設定項目の改正案」に関する御意見(いわゆるパブリックコメント=パブコメ)の募集について」の案内がでています。

この改正案には有機フッ素化合物(PFAS)の中のPFOS、PFOAの2種についての水質管理目標が含まれています。2020年3月8日日曜日が〆切です。

このIPPの記事は「厚労省へのパブコメ書いて出しましょう!」という記事です。 

具体的には、厚労省に「水道水に含まれるPFOSPFOAの合計値の目標を50ng/lとしていることについて、どう考えるか」を書いて送りましょう、という呼びかけの記事です。

パブコメのサイトはこちら

パブコメを募集しているサイトはこちらです。水道水の水質管理目標設定項目の改正案」に関する御意見の募集について

この「御意見」がいわゆるパブリックコメント(パブコメ)です。

みなさんはサイトの『意見提出フォーム』あるいは、郵送かFAXでパブコメを送ることができます。改正案を読んで、それぞれの方法で送ってください。そしてぜひ友人や家族にもパブコメ提出を呼びかけてください。

インターネット:パブリックコメント:意見募集案件詳細 厚生労働省
FAX:03-3503-7963 厚生労働省医薬・生活衛生局水道課水道水質管理室
郵送:〒100-8916 厚生労働省医薬・生活衛生局水道課水道水質管理室

※ なお、LINEからこのサイトを開くとき、サイトをブラウザで起動してください(メニュー>safariで開く)など。LINEからフォームへの書き込みはできません。

このパブコメって何?:経緯をざっくりおさらい

水道水水源でのPFOS・PFOA汚染発表

近年、PFOS/PFOAの問題が日本国内の一部地域で注目されてきましたが、沖縄では2016年1月に沖縄県企業局北谷浄水場の水源が汚染されていたことが発表されたことにより、市民が関心を持つようになりました。

北谷浄水場水源の汚染源は嘉手納基地である可能性が高いことが、沖縄県の調査によるデータでも確認されています。また、国内外の米軍基地で汚染が確認されていることからもその可能性は否定できません。

基地内が汚染源であることから汚染源除去という抜本的対策が取れないため、北谷浄水場では活性炭フィルターを設置し、PFOS、PFOAを除去する対処をしています。PFOSやPFOAは国内でも規制値がないことから、県は米国環境保護庁(EPA)の生涯健康勧告値70ng/Lを目安にしています。

現在、北谷浄水場の供給される浄水は平均30ng/L程度で、安全であると案内しています。

2019年京大調査を受けての県・議会対応:日本政府への水質目標値設定要請

この問題に県民が危機を感じはじめたのは、昨年5月、京都大学の調査がNHKの「クローズアップ現代+」や県内メディアの報道で発表されてからです。この調査では北谷浄水場を水源とする人たちのPFOS、PFOA、PFHxSの3種のPFASの血中濃度が高いことがわかりました。 

この県民の不安を受けて沖縄県知事がとった行動の1つは、日本政府に同年6月、水質目標値設定値の設定を要請することでした。沖縄県議会も意見書で同様の項目をあげています。

2020年2月:厚生労働省の”PFOS+PFOA合計50ng/L”案発表

このような動きを受け、厚労省は2019年7月2日に第1回目の「水質基準逐次改正検討委員会」を開催しました。2月19日に開催された第2回の同委員会でPFOS、PFOAの水質目標値案の厚労省案が了承されました。この案にパブコメの募集がかけられているのです。

日本がPFASの水質目標値設定の件で動いたことは歓迎すべきことです。しかし、その値が妥当なものであるか、政治的な収束を目的としているものになっていないかは注視する必要があります。

IPPは2018年からEPAの勧告値が高すぎることの議論や、PFAS汚染の影響を受けている米国の州が独自にPFOS、PFOA以外のPFASも含めた厳しい基準をとっていること、PFAS汚染に関する専門家の警告等をメディアや講演で紹介してきました。

また、「不安払しょく」のため、国に安全基準を求めた沖縄県の安易な政策には県内メディアでも批判してきました。

市民団体も立ち上がり、粘り強く要請等を繰り返し、声を挙げ続けています。 

何を書いたらいいの?

まずは厚労省がPFASの問題に取り組んだことを評価してから(取り組んだことを評価、あるいは取り組みが遅すぎる、と書いてもOK)下記のような意見を簡単に書けばよいと思います。

学習会などで知識を蓄えてきた市民の方たちは

  • この50ng/Lという数字に関してどう思うのか。
  • PFOSとPFOAの2種類だけを対象にしていいのか。(PFHxSも検出されているし、水源にはそれ以上のPFASが検出されている)
  • 日本はベストサイエンスを採用しているのか。(PFASはグループ、クラスで考えるべき、という考えが専門家の考え)

などいろいろな点から書けると思います。
 
勉強はこれからだし、読んでもわからない人たちもここで、諦めないでください。(そもそも読んでもわからないものを作る人たちが悪い)

  • よくわからない。もっと説明してほしい。
  • 厚労省は沖縄に来て説明してほしい。
  • 厚労省は沖縄の実情をわかっているのか?

など思いや要望を書いて送ることでよいと思います。

大事なことは水道水の水源を汚染されている当事者の市民が懸念し、関心を持っていること、厚労省の政策を監視していることを示すことです。

書いたらどうするの?

  1. 書けたらコピーをとる、あるいは出した文を保存しておきましょう。
  2. 2020年3月8日日曜日必着で厚労省に送ってください。(サイトの『意見提出フォーム』または上記のFAX、郵便宛先)

県政や議員にもパブコメ使って意思表示を

さて、苦労して書いたものは最大限に利用しましょう。これを県政への意思表示として使うことができます。

沖縄県企業局にパブコメのコピーを「このパブコメを厚労省に送りました」とメモをつけて送ってください。厚労省の案に県民がどう考えているかを沖縄県に伝えることになります。
 
また、県や市町村の議員に送ってもよいと思います。市民がこれだけ行政の動きを監視し、状況を懸念して動いているのに、議員はその意を受けて動いているのか、チェックしてみてください。

短期間ですが、出す事が大事です。
完璧なものは書けなくてもぜひ意思表示をしてください。
そして数は力です。ぜひ近くの友人、家族、まず3人に呼びかけてください。 

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