ジャーナリズムXアワードのZ賞受賞について(ご報告と感謝)

 

The Informed-Public Projectはこの度ジャーナリズム支援市民基金の第1回ジャーナリズムX(エックス)アワードのZ賞を受賞しましたので、ご報告いたします。

ジャーナリズムXアワードは自由で公正な社会を創るジャーナリズムを応援する趣旨で設立されました。
IPPは以下の点を評価していただきました。

The Informed-Public Projectによる沖縄の米軍基地環境問題の「知る力」プロジェクト
〈The Informed-Public Project〉

環境NGOでありながら、用いる調査報道的な手法はジャーナリズムそのもの。米軍基地に由来する汚染問題に絞って、ほぼ独力で調査・情報発信(日英)・政策提言・メディア対応をこなし、メディアを通じた訴求は戦略性が高い。研究とアドボカシーとジャーナリズムの融合に新しい可能性を拓いた。

IPPの受賞コメントを求められました。
常々考えている以下のことを簡潔にメッセージとして出しました。

  • 私たちの活動は、特別なジャーナリズム教育を受けてのものでもなく、市民が良い社会をつくるために市民として行政を監視する手法から始まっていることで、十分に市民にもできるものであること
  • 新しいジャーナリズムの形態を模索する時代ではあっても、やはりマスメディアとの協働は必要であり、それにはお互いのリスペクトがなければ成立しないこと

数多くのエントリーの中から評価をいただき、感謝申し上げます。

受賞案件の「『知る力』プロジェクト」は、米軍基地問題で、日米地位協定やフェンスという壁の外で、沖縄は最大限の努力をしているのか、という自省の念から立ち上げたプロジェクトです。情報を持つ市民という主体が、権力に抗するために不可欠と考えたからです。
調査報道的な手法を採用していることが評価されていますが、公開資料を巡回し、疑問があったら行政に電話をする、というところから調査は始まります。市民にも応用可能な手法であることを知っていただきたいです。

また、調査の成果を既存のメディアとの連携で行政や市民に知らせていく、という私たちが採っている手法は、メディアの私たちの活動への理解や、初動の調査をした者への敬意という土壌があって可能なものです。その土壌をつくることも実は困難な過程がありました。私たちの活動がマスメディアと新しいジャーナリズムが対抗的なものとならない文化を育む重要性を示す例となればとも思っています。

埋め込んでいるスライドは応募時の作成したもので、2019年1月から2020年12月までの私たちの成果を整理してあります。
ここでは、IPPの活動を3つに分けて成果を示しました。

1)有機フッ素化合物(PFAS)汚染
この年は有機フッ素化合物の問題が大きく動いた年でもあります。私たちも多くの調査結果を報道に出し、米国の議会に対して文書をだしたり、米国の動きを伝えたりという、新しいことにもチャレンジしました。

2)米軍基地返還跡地(特に北部訓練場跡地と世界自然遺産問題)
宮城秋乃さんが現場で米軍の廃棄物を発見してくださったことに関して、情報開示請求で、書類でしかみえない事実を発掘しています。
琉球放送(RBC)のニュースやドキュメンタリーでも、とりあげていただきました。

3)米軍基地内の漏出事故通報問題  
ジョン・ミッチェルさんが問題提起してくださった米軍の漏出の通報問題について、通報が正しく伝わらないメカニズムを検証しています。

下記スライドショーには、PFASの県内の状況や北部訓練場跡地の実態がわかるビジュアルエイドをまとめてあります。IPPの活動をあらためてみていただくと同時に、市民のみなさんの活動のヒントになってくださればと思います。

受賞については県内紙(琉球新報(2020年8月19日)、沖縄タイムス)とyahooニュース(琉球新報の転載)でも報道されました。 

多くの人から祝福の声が届き、大変励みになりました。
改めてみなさんのサポートに感謝したいと思います。

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